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 その地域の特産物を生かした「ご当地もの」駅弁の中でも、出色の出来なのが「館山名物 くじら弁当」です。
 駅の構内では売っていないので正式な駅弁ではありませんが、跨線橋を降りてすぐの売店で購入できます。
 鯨肉の豪快な味を堪能できる駅弁です。

(館山駅弁 「館山名物 くじら弁当」 2009.3.9)


 甘辛く煮付けた鯨肉と、鯨肉のそぼろがたっぷり乗っています。

(弘前駅弁「ばっちゃ御膳」 2015.12.28)
\1,080


 「津軽料理遺産」と銘打っているだけあり、津軽半島の料理満載の弁当。これはおすすめ。とにかく美味しいです。
 一見、味付けが濃いように見えますがそうでもなく、素材の味が生きています。
 掛け紙の裏面には本物の郷土料理と書いてあり、確かにその通りです。料理名を列挙すると、「貝焼き味噌」「いがめんち」「」みずの油炒め」「ごぼうのでんぶ」「身欠きニシンの醤油漬」「棒鱈とフキの煮付け」「にんじんの子和え」「赤カブの千枚漬け」「梅干」となり、この下にご飯があります。
 冬場に、津軽鉄道のストーブ列車や五能線のリゾートしらかみの車内で食べると、荒涼とした沿線風景と見事にマッチします。

(酒田駅弁「ががちゃおこわ」 2015.12.30)
¥730


 ずんだを混ぜたおこわに赤カブを添えただけ。究極のシンプルな駅弁です。
 でもこれが、美味しいのです。
 もち米のうま味が口の中に広がり、おかずは何もないのに満足できます。
 駅構内では売っていませんが、改札を出た左側の清川屋で購入でき、店内のテーブル席で食べることもできます。

(下今市駅弁 「日光まるごと味の弁当」 2013.2.25)
\1,000


 東武鉄道は、私鉄には珍しく駅弁があります。
 浅草駅や日光駅が有名ですが、日光線と鬼怒川線が分岐する下今市駅にも駅弁があります。
 この「日光まるごと味の弁当」は、日光の特産物ゆばや、タケノコなどを使った素朴な味わいの駅弁です。
 そして最大の特徴は売り方で、年配の男性が「立ち売り」をしているのです。
 昔は駅弁の立ち売りなど珍しくもありませんでしたが、機関車の付け替えなどで長時間停車する列車がほとんどなくなり、列車の窓も開かなくなって、姿を消しました。
 でも下今市駅では、毎時1本の快速や区間快速として使われている6050系がここで編成を分割し、日光線と鬼怒川線へ分かれるため、数分停車します。そのため、立ち売りが成り立つわけです。
 ボックスシートの並ぶ6050系の車内は、国鉄の旧型客車や急行型を彷彿とさせる雰囲気で、大きな折りたたみ式テーブルも付いていて、昔の汽車旅のような感じがします。

 2014年3 月21日(金)〜 5月11日(日)、小湊鐵道沿線で開催された「中房総国際芸術祭いちはらアート× ミックス」期間中に、上総牛久、里見、養老渓谷の3駅でそれぞれ異なる駅弁が販売されました。
 左写真は、上総牛久駅弁「らっか わっぱ べんとう」です。
 要は、落花生入りのわっぱめし。「本日のスープ」も付いていました。
 地元市原産の米を使っていることと、掛け紙がすごろくになるのが特徴です。
 製造元が駅近くのお寿司屋さんですので、薄味で品の良い和食弁当で、スープも和風でした。
 ただ、見た目が地味で、コンビニ弁当の2〜3倍の価格ですので、都会から来た観光客には物足りないかも。
 駅本屋の横が販売場所で、ここは遠い昔、駅の売店だった所です。ホーム上の立ち売りもしていました。

(上総牛久駅弁 「らっか わっぱ べんとう」 2014.4.27)
\1,000

(青森駅弁「青森むつ湾 ほたて三昧」 2011.12.23)
\950


 青森県のむつ湾でとれたホタテを主役にした駅弁。
 「三つの味が楽しめる」とある通り、「みそ味」「塩バター」「照り焼」と、三通りの調理法で違った味が楽しめます。
 野菜の煮物も載っていて、ホタテやご飯とよく合っています。

(秋田駅弁「秋田比内地鶏弁当」 2011.12.24)
\1,100

 
 これぞまさに地域の味。秋田の地鶏である比内鶏を載せた駅弁です。価格が高めなのは、まあ仕方ないのでしょう。
 ゴボウのささがきが入っていて、これが鶏肉とよく合っています。やはり鶏肉とゴボウは合いますね。
 漬け物は、これも秋田名物の「いぶりがっこ」です。
 

(甲府駅弁 「まんぷく甲斐? 牛と豚弁当」 2010.8.16)
\1100


 甲州名物の、「牛と豚弁当」は、畜産の盛んな高原地帯らしい駅弁です。
 向かって左が牛丼で、右がソースカツ丼。似て非なる味が、それぞれ楽しめます。
 ボリュームも満点です。
 やや高価なのが難点ですが、食材の価格を考えれば仕方ないのでしょう。

(金谷駅弁 「大井川ふるさと弁当」 2011.7.31)
\950


 大井川鉄道の金谷駅で販売されている駅弁の1つ。私鉄の駅弁は珍しいのですが、さすが観光鉄道です。
 千頭駅でも購入でき、SL列車の車内でも販売されています。
 その中で、一番おすすめなのがこれ。おにぎり2個に地元の食材のおかずが付いた、素朴な弁当です。でも、おにぎりは大きくて食べ応えがあり、それぞれ味付けが異なって楽しめます。
 値段はちょっと高めですが、系列企業の大鉄フード製ですから、コストのかかるSL列車の維持費と考えるべきなのでしょう。
 シンプルな掛け紙は品があり、ポストカードもおまけに付いています。

 こちらも大井川鉄道の駅弁ですが、箱が大きく、値段もかなり高くなっています。

(金谷駅弁 「汽車弁当」 2011.8.2)
\1,700


 箱を開けると幕の内風。いかにも昔の駅弁という感じがします。
 こちらも素朴な味付けです。よく見ると、上の「大井川ふるさと弁当」と共通の食材がチラホラ入っているのはご愛嬌。経営の苦しい中、精一杯努力している企業の姿が透けて見えます。

(富士駅弁 「特製鯛めし」 2011.8.2)
\760


 鯛の身がどっさり載った駅弁。
 小さめですが、鯛をたくさん食べた気がします。
 手ごろな価格で、おいしくいただきました。

(長野駅弁 「信濃の国 食浪漫」 2012.8.12)
\1,100


 信濃の名産を、懐石風に少しずつ並べた駅弁です。
 これといった特徴はなく、平凡な食材が多いのですが、食べていてホッとする味の駅弁です。
 山の中を行くローカル線で、のんびりしたいときに向いていると思います。

(千葉駅弁 「沖じめ鰯づくし」 2009.3.19)
\920


  「沖じめ鰯づくし」は、雑誌の駅弁特集や駅弁の解説本によく出てくる有名な駅弁です。
 地元で獲れた鰯をどっさりと乗せていて、鰯のつみれも付いています。
 味付けは、千葉駅弁には珍しく上品な味。何度でも食べたくなる駅弁です。

(安房鴨川駅弁 「さんが焼弁当」 2015.3.29)
\880


 JR外房線の安房鴨川駅には、南総軒が製造する駅弁が複数あります。
 その中で、私のお気に入りはこれ。
 房総の名物料理、さんが焼をメインにし、さつま揚げやひじきを載せた弁当です。
 さんが焼とは、漁師料理である「なめろう」を、大葉で包んで焼いたもの。アジなどをたたいて薬味と混ぜ、味噌で味をつけた「なめろう」は私の好物ですが、さすがに生ものですから駅弁にはできません。その点、さんが焼なら大丈夫。
 さんが焼は、「なめろう」とは趣が異なり、ハンバーグみたいです。
 素朴な味で、房総半島の漁師町にふさわしい駅弁です。

(豊橋駅弁 「秘境駅オリジナル弁当」 2010.8.17)
\1100


 企画モノの駅弁は、高価な割には中身が大したことがなく、がっかりさせられることがあります。
 でも、この駅弁はなかなかのものです。
 正式名は 「魅惑の飯田線・秘境駅オリジナル弁当」といいます。
 「秘境駅」とは直接関係なさそうな食材が並んでいますが、素朴な味わいは山奥の無人駅でひっそりと食べるのに向いています。
 掛け紙はローカルムード満点。
 味付けも良好です。
 

(青森弁 「津軽の宿・女将弁当」 2012.3.26)
\1,150


 津軽の海や山の幸を集めた駅弁。下の写真のように、立派な容器に入った二段重ねの弁当です。
 いかにも東北の駅弁らしい素朴な味わいで、おいしい駅弁です。

 
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