熊本電気鉄道 実物鉄道へ

 (モハ6211A+6218A   黒髪町〜藤崎宮前 2008.11.1)


 熊本電気鉄道で、最も有名な撮影場所がここ。
 元・都営地下鉄6000系が排障器を付けて併用軌道を走る姿は、何とも微笑ましい光景です。
 都営6000系には三田線時代にさんざん乗りましたが、その無機質な姿に何の魅力も感じていませんでした。
 ところが、こうして2両編成になり、車輪をきしませながら道路上をノソノソと進むと、愛嬌たっぷりに見えてくるのは不思議なものです。

  

(モハ5102A   打越〜北熊本 2008.11.1)


 同じことが言えるのが、こちらの車輌。
 元・東急5000系が両運化され、のどかに単行で走っていました。
 右写真の銘板の通り、車齢が50年を超えても現役で、走りも軽快でした。
 車内には、吊革に東急グループの広告が付いている等、東急時代の面影が十分残っていました。

 本形式は2016年春に引退しましたが、決して頑丈とは思えない軽量化された初期高性能車を、よくぞ半世紀以上も使っていたものです。
   

(モハ5102A   上熊本 2008.11.2)


 両運化の際には、近年のように他車の運転台を切断して接合する、という手のかかることはせず、単純に連結面側へ運転台を増設していました。そのため、そちら側はいわゆる「平面ガエル」となっていました。
 元・東急5000系は2輌在籍し、交代で使われていました。

(モハ5101A   北熊本 2008.11.1)

 (モハ202A+201A   北熊本 2008.11.1)


 こちらは元南海22000系の200系。やはり排障器を付けると原型とイメージが変わります。
 現在は、あまり使われていないようです。

  

(元モハ71   北熊本 2008.11.1)


 北熊本工場内で、入換に使用されている旧型車。かつてはモハ71でした。
 元・広浜鉄道の1形で、国鉄買収後にモハ90となり、1953年に熊本入りした車輌。現存する貴重な買収国電です。
 車籍は無いものの、現役時代と変わらぬ姿は実に魅力的。塗装も茶色一色に戻され、車体と良く合っています。



    

(ナ1・ナ21   北熊本 2008.11.1)


 同工場の隅には、朽ちた貨車も残っています。自社発注のナ1とナ2の2輌です。
 この2輌は、右写真の通り、アーチバー台車を履いているのが特徴です。軽便鉄道ならいざ知らず、ふつうの地方私鉄でボギー貨車は珍しい存在です。
 その他、この周囲には台車その他、さまざまな物品やジャンク類が見受けられ、眺めていて飽きることがありません。
 
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