小湊鐵道の台風被害2013 被災編 実物鉄道へ 表紙へ

 2013年10月16日、台風26号が各地に大きな被害をもたらしました。
 千葉県内でもさまざまな被害があり、交通機関も大きな打撃を受けました。
 新聞等では、久留里線で築堤が崩壊し線路が宙づりとなったり、京成成田駅で路盤の一部が崩れたりといった被害が報道されています。
 一方、マスコミではあまり報道されませんでしたが、小湊鐵道もかなりの被害を受け、養老渓谷〜上総中野間は長期運休となりました。
 同区間は翌2014年3月20日に開通するまで、5ヶ月あまり不通となっていました。
 復旧作業の様子をご覧ください。
 
         (写真は全て2014年1月5日撮影)

 養老渓谷駅前で待機する代行バス。右隣は通常の路線バスです。

 不通区間にある踏切。
 線路内は、むろん立入禁止です。
 
 右写真は同踏切を通る代行バス。
 遮断機は下りませんが、一時停止をしています。

 踏切で、左右を見ます。
 左側は、線路が外されて鉄板が敷き詰められています。工事用車両が通れるようにしたのでしょう。
 被害を受けたのは、その先、鉄板が途切れている所です。

 右側は、はるか遠くに養老渓谷駅が見えます。
 線路はすっかり錆び、廃線区間のようで悲しくなります。

 被災した所です。
 左写真は、踏切から望遠レンズを使って撮影しました。
 ブルーシートの手前で、線路と路盤が途切れています。
 小さな建物は、工事関係者の仮設トイレでしょう。
 
 右写真は、踏切の先の道路上から撮影。
 左右に延びる築堤がV字形に崩壊し、大量の水が流れています。
 養老渓谷駅の旧貨物ホーム周辺に、復旧資材とおぼしき物が積まれていました。
 ブルーシートを掛けられた大量の土砂と、新品の枕木です。
 その向こうにレールも積んでありましたが、こちらは明らかに中古品。ストックしてあったと思われる10mレールです。
 なお、養老渓谷〜上総中野間のレールは、全て10mレールです。開業当時からの物に加え、五井〜養老渓谷間のレールを交換した際に外した10mレールも状態の良い物は保管してあり、この区間のレールを交換する際に使用しているとか。物持ちが良い話ですね。

 この区間は2006年にも集中豪雨で土砂崩れが起き、2ヶ月間不通となりました。
 でも、今回の被害はそれを上回る、恐らく開業以来の大きなものでしょう。
 でも幸い、復旧工事が行われました。
 沿線人口の少ない区間ではありますが、「房総横断鉄道」の一部であり、適切な企画と投資があれば大いに飛躍できる可能性を秘めた路線です。
 復旧には5ヶ月あまりかかりましたが、無事開通したのは喜ばしいことです。災害によって消えた鉄道は、数多くあるのですから。

 復旧後の様子は、次ページをご覧ください。
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