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(305+355 峰ヶ原信号場〜七里ヶ浜 2015.5.3)
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「江ノ電」の愛称で知られる、超人気路線。鎌倉から藤沢まで、小型連接車が湘南を走ります。
以前は江ノ島鎌倉観光という長い名前でしたが、現在はシンプルな社名になりました。
元は軌道法で建設されたため、急曲線の連続で、民家の間をすり抜けるように走ります。何だか、遊園地の遊具に乗っている気分です。
路面電車が地方鉄道化されたわけで、江ノ島〜腰越間に併用軌道も残ります。
連接車は15編成あり、早朝深夜以外は2編成つないで4連で走ります。
ツリカケ駆動車とカルダン駆動車がいますが、混結が可能で、その日によって編成の組み合わせが違います。
運行は、12分間隔の完全なネットダイヤです。
天気のいい休日は大変な人出で、遅延や積み残しも珍しくありません。
でも、設備面からこれ以上の増結や増発は不可能で、社員の方々も申し訳なさそうにしています。
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(305+355 江ノ島 2015.5.3)
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江ノ電の車輌といえば、なんといっても300形ですね。
雑多な出自のボギー車を連接化したもので、元は100形や、都電の中古車が中心です。でも現存する305編成はそのどちらでもなく、中古の台枠を利用したとはいえ新製に近い車輌です。最後まで残ったのは、そのためでしょう。
下回りはその後、カルダン駆動に更新されましたが、車体は原形をかなりとどめています。1960年製ですから、車体側面のバス窓や、車内の木製床面など、当時の車輌の特徴をそのまま残してています。登場時の写真と比べてみても、屋根上に追加されたクーラーや細部を除き、車体そのものは変わっていません。海風にさらされるこの路線で、よくぞ半世紀以上も走り続けているものです。整備はさぞ、大変なのでしょうが。
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(1001+1051 峰ヶ原信号場〜七里ヶ浜 2015.7.20)
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1979年に2編成新製されたのが1000形。当時は江ノ電が車輌を新製すること自体が画期的なことでしたし、特徴的な前面や、大きな側窓などから、かなりの衝撃を受けた記憶があります。
その後は冷房化され、シングルアームパンタとなり、塗装も変わりましたが、それ以外は登場時のままです。それだけ完成度の高い車輌だったのでしょう。
性能的にはツリカケ駆動の旧型車ですが、近代的な車体とツリカケ音とのアンバランスも魅力でした。
路面電車以外のツリカケ駆動車が壊滅状態となった今、むしろ貴重な存在となりました。
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(1101+1151 江ノ島〜腰越 2015.7.20)
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1000形に続き、準同型車の1100形と1200形が新製されました。前照灯が角形になった等の変化はありますが、下回りは相変わらずツリカケ駆動のままです。
江ノ電で初のカルダン駆動車として登場したのが1500形。車体は同じで、江ノ電のスタイルとして定着した感じです。
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(1501+1551 峰ヶ原信号場〜七里ヶ浜 2015.5.3)
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(2001+2051 江ノ島〜腰越 2015.5.3)
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1500形の車体を大幅に改良したのが、2000形。窓が大きい、セミクロス車です。特に、運転席直後の座席は、抜群の前面展望です。ここに座ると、ひたすら前を見続けることになります。
3編成あり、よく見かける形式です。
300形の次に、私が好きな車輌です。
左写真を撮影したのは、江ノ電を特徴づける江ノ島〜腰越間の併用軌道です。大して広くない、ごく普通の商店街のど真ん中を、4輌編成の電車がのそのそと走ります。
昔はこのように、併用軌道のある鉄道が各地にありましたが、現存するのはここと熊本電鉄のみです。熊本電鉄は道路の脇を走るので、中央を走る併用軌道は江ノ電のみです
軌道を鉄道車輌が走る区間は他にもありますが、いずれにせよ珍しい光景です。
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(2002+2052 江ノ島〜腰越 2015.7.20)
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(2002+2052 峰ヶ原信号場〜七里ヶ浜 2015.7.20)
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(10+51 稲村ヶ崎〜極楽寺 2015.7.20)
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2000形の次に登場した10形は、一転してレトロ調の車体です。
優雅なスタイルで魅力的ですが、一編成しかないので4輌編成では編成美が今ひとつです。
車内は2000形同様の、セミクロスシートです。
江ノ島〜腰越間以外にも、併用軌道のように道路脇を走る区間が複数あります。
稲村ヶ崎〜極楽寺間はそのうちの一つで、閑静な住宅街の中に左写真のような情景が展開しています。
道路側には架線柱もなく、写真撮影向きです。
ただ、道幅が狭いので、車に注意が必要です。
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(21+61 峰ヶ原信号場〜七里ヶ浜 2015.7.20)
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続いて登場した20形は、10形を簡略化したようなスタイルで、2編成あります。
車内はやはり、セミクロスシートです。
道路脇を走る区間のうち、峰ヶ原信号場〜七里ヶ浜間は最長で、ほぼ全区間が左写真の状態です。
道路の向かい側には別荘らしき建物が並び、観光地らしくていい感じです。
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(501+551 江ノ島〜腰越 2015.7.20)
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名車500形の代車として新製されたのが、2代目の500形です。
外観は、丸みを帯びた前面や、側面の両開きドア等、初代と似ているところがあります。
車体はステンレスですが、塗装されているのは嬉しいところ。銀色の電車にはいささか食傷気味ですし、沿線の風景にもこの方が合いますよね。
唯一残念なのは、車内がオールロングシートであること。初代がセミクロスからロングシートに改造されたためなのでしょうか。あるいは慢性的な混雑のためでしょうか。
観光路線なのですから、乗客にとってはやはりセミクロスの方がいいと思うのですが。
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藤沢と、ひとつ先の石上の間は高架線となっています。小型の連接車が、近代的な高架橋を走るのも面白い光景です。
緑豊かな街路樹も、いい感じです。 |
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七里ヶ浜の先、海沿いへ出る直前に、列車交換のための信号場として峰ヶ原信号場があります。
昔は停留場だった時代もあるそうですが、敷地は狭隘です。住宅地の狭間に、無理矢理線路を敷いたような感じです。
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極楽寺には、ささやかな検車区があります。地形の関係から、本線から引き上げ線に入り、スイッチバックして入庫します。
江ノ島には電留線が3線ありますが、こちらも右写真の通り小規模なもの。半世紀前の鉄道模型のレイアウトを見ているようです。
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峰ヶ原信号場から腰越の近くまでは、海のそばを走ります。鎌倉高校前の踏切は、有名な撮影地です。
もともとが軌道でしたから、線路はそのまま道路でもありました。その名残からか、最近まで右写真のような私設踏切が多数ありました。でも今は、保安上の理由で撤去され、不便になった一部の住民は反発しています。
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(305+355 藤沢 2015.5.3)
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高低差のある、変化に富んだ地形。
狭い敷地に、無理矢理敷いた線路。
生活感溢れる住宅街と、南国的な観光地。
そこを走る、新旧取り混ぜた小型連接車。
乗客は通勤通学客から観光客まで、千差万別。
これらを上手に取り入れた、小レイアウトを作ってみたい。
江ノ電に乗るたびに、そんな夢が広がります。
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