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(113系6連・E257系5連 大原 2010.8.1)


 千葉県内のJR各線の中で、非電化の久留里線を別にすれば、最も好きなのが外房線です。
 何といっても、沿線風景が変化に富んでいるのです。
 千葉から10数分はまでは新興住宅地の中を走りますが、土気を過ぎるといきなり山の中に入り、人家がまるで見えなくなります。気分はまるで、深山のローカル線です。
 大網の手前で急に視界が開け、マンションや新興住宅、真新しいアパートが並びます。
 その後、しばらくは田園風景。
 やがて、右側に山が迫り、トンネルが増え、左側に海が見えるようになります。
 普通列車は長らく113系の天下でしたが、快速がE217系に変わり、やがて各駅停車も211系が投入され、そして209系のみになりました。
 でもこの沿線風景には、ステンレスカーより鋼製で重厚なスタイルの113系が似合っていると思います。
 今となっては過去の情景ですが。

  (113系6連 西船橋〜船橋 2010.8.1)

 

 左写真は、2010年夏の週末に運転された、臨時快速「白い砂」です。
 113系が客扱いをして総武快速線上を疾走するのは、久しぶりのことです。
 かつて房総の国鉄線には夏ダイヤがあり、ヘッドマークを付けた113系が臨時快速として走りました。内房線が「青い海」、外房線が「白い砂」でした。
 今やマイカーに押されて夏ダイヤなど夢となりましたが、「白い砂」復活は一夏だけとはいえ朗報でした。
 2010年の「白い砂」は特急並みの高速で、6輌中4輌を指定席とするなど、観光客向けに特化した特別な列車でした。

(113系6連 千葉 2010.5.2)

 
 113系のうち、4連1本と6連1本が、湘南色に塗り替えられました。
 昔の東海道線の普通列車を思い出させる色ですし、内房線や外房線もかつて、東海道線からの転属車が湘南色のまま、スカ色と混結して走ることがありました。
 いろんな意味で、懐かしさを感じさせる塗装変更です。
 もっとも、乗車する列車を色で判断する一般の乗客にとっては、わかりにくくなったかもしれませんが。

(113系 勝浦 1976)


 遠い昔、東海道線からの転属車が湘南色で走っていた頃です。
 上の写真と比べると、窓がユニットサッシではなく原型だったり、方向幕やクーラーが無かったりするところが、時代を感じさせます。

(E257系5連 勝浦 2009.3.19)

 
 特急「わかしお」です。
 普通列車じゃないよと思われるかもしれませんが、一部の「わかしお」は、勝浦〜安房鴨川間が普通列車となります。だからこの写真も、普通列車としての「わかしお」です。
 普通列車に乗りたい乗客にとってはありがたい列車ですし、趣味的にも面白いのですが、特急の価値が大きく下がるのは否めません。
 もともと房総特急は、183系で登場した当時から、停車駅が多くて鈍足、特急らしからぬ特急と実物誌では批判されていました。それが今や、本当に普通列車として走ります。もはや、「特別急行」ではないわけです。
 特急として運用されている区間も空席が目立ち、列車本数も減り、先行きが心配です。このままでは鹿島線のように、特急は一日一往復、となりかねません。
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