2013北日本旅行記 そのA 旅行記へ 前ページへ 表紙へ
2013.12.24

 冬の北海道は、久しぶりです。
 他の季節もいいけれど、やはり北海道らしさを満喫できるのは冬でしょう。
 一面の雪に覆われた雄大な景色は、迫力を感じます。

 さて、「北斗星」は早朝の函館駅で機関車を交換し、進行方向が変わります。
 窓の外にはJR北海道の個性的な車輌群が見えます。
 右写真の真っ黒なDE10は、入替機械扱いでしょうか。連結されているのは、珍しい控え車、つまり「ヒ」です。その昔は、青函連絡船への貨車の押し込みに使われていました。
 朝食は再び食堂車。
 モーニングは予約不要で、和食と洋食があるのは相変わらずです。ともに1,600円というバブル時代の価格に苦笑します。味は普通のホテルの朝食程度。ホテルはバブル崩壊で値下げしましたが、豪華寝台特急はそうもいかないのでしょう。
 右側の車窓は海。この光景は、何度見ても飽きません。
 列車は、小さな無人駅をいくつも通過します。
 右写真は、キングオブ秘境駅として名高い小幌駅。トンネルにはさまれた駅周辺に人家ゼロ。道路もなく、周囲は崖。駅前の坂を降りるとそこは海…という恐ろしい駅です。「北斗星」は、むろん通過。
 一度降りてみたいとは思いますが、この時期はやめておきます。次の列車が来る前に、凍死しそうなので。
 車窓が明るくなり、しばらくすると人家が増え、列車は高架線を走るようになります。
  11時15分に札幌着。
 函館から牽引してきたDD51の重連は、力強いアイドリング音をホーム周辺に響かせています。
 長旅を終えた「北斗星」は、やがて回送列車となり、桑園方向に引き上げていきました。

 そして贅沢な旅行も、「北斗星」とともに去っていきました。ここからは貧乏旅行です。
 
 さて、駅を出たらまず、今夜の宿となるホテルに向かいます。荷物を預けて身軽になると、とりあえず市内を散策。
 おきまりの観光地を少しだけ眺め、市の中心部へ。行き先はもちろん、札幌市電の西四丁目電停です。
 札幌駅から西四丁目までは、1kmほどの距離です。この区間が廃止されて久しいのですが、近年復活の計画もあるそうで、大いに期待したいものです。
 足もとを地下鉄が走っているとはいえ、今のままではあまりに不便なので。

(246 電車事業所前)

 JRとの接続を断たれてしまった札幌市電ですが、繁華街を通るので乗客は多く、いつも混雑しています。
 札幌市電の旧型車は、曲面の多い優雅なスタイルが特徴です。
 私たちはいったん電車事業所前で降り、歩道から車庫を見ます。
 緑色の電車が並ぶ中、右端には名物「ササラ電車」もいます。つまり除雪車です。でも、手前の車が邪魔で、肝心のササラが見えません。見学をお願いすれば敷地内に入れるのでしょうが、昼を過ぎて空腹なのでやめました。

(241他 電車事業所)

(244 電車事業所前〜中央図書館前)


 札幌市電には広告電車が多く、カラフルです。
 そして私たちの乗った電車は、車内にクリスマスの装飾をしていました。
 そういえば、今日はクリスマスイブ。
 こんな日に鉄道の旅をしている私たちは、妙なものですね。
 終点のすすきので降り、近くのラーメン屋で遅い昼食。味付き玉子が美味しいラーメンでした。
 その後は再び市内を散策。公園でイベントもあり、楽しめました。

(すすきの)


 15時過ぎにホテルへ戻り、チェックイン。実は某シティホテルの宿泊券を持っていて、無料で泊まれるのです。これが旅行の動機のひとつでした。
 小休止して旅の疲れを癒してから、夕食を食べに行きます。
 夕食は、近くの「浜っ子」というお店。
 ビルの地下にある、家族経営らしいお店です。
 初めて行きましたが、海の幸が豊富で、どれもなかなかの味。息子は鯨のベーコンがお気に入り。私は珍しい地酒を飲んで、大満足。
 女将さんは気さくな方で、楽しい時間を過ごせました。
 2人で飲んで食べて、7,800円。お値段も良心的でした。
 ホテルに戻ってからも、いい気分。その夜は、よく眠れました。
上へ 次へ
inserted by FC2 system