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ブロンプトンでゆく上越線沿線 2017.5.14新設 旅行記へ 表紙へ

(211系4連 岩本〜津久田 2017.3.5)


 2017年3月に、北関東を旅行しました。そのとき、最も印象に残ったのがこの鉄橋。上越線の岩本〜津久田間で利根川を渡る、第四利根川橋梁です。

 断崖に口を開ける隧道から出ると、すぐに上路式の巨大なトラス橋。周囲も断崖に囲まれ、すごい迫力でした。

 ぜひ再訪したいと思っていたのですが、この場所に行くのはなかなか大変です。

 上越線は特急が無くなり、普通列車が毎時1本のみという状態。かなり不便です。ここはまだしも、水上以北は1日5本しか走りません。かつての栄華を知る身には、寂寥感がつのります。

 しかも、この鉄橋は駅から遠いのです。国道17号線を2km以上歩きましたが、通行量が多いのに歩道がほとんど無く、かなり危ない思いをしました。

 写真を撮るだけなら車で行けばよいのでしょうが、私は鉄道旅行にこだわりたい人間です。撮影目的でも、車では行かない主義です。まぁそもそも、あたりは駐車スペースもないのですが。

 そこで今回は、愛車ブロンプトン号を持参することに。危ない思いは徒歩と変わりませんが、速度が速いので危険にさらされる時間は短くて済みます。そして岩本駅から津久田駅に向かえば、ほぼ一方的な下り坂なので、楽なはずです。

 息子も新たに購入したダホン号を持参し、同行します。折りたたみ自転車による、親子2人旅です。

 211系の4連に乗り、岩本駅で下車。

 早速2台の自転車を復元します。

 ここは上越線と利根川にはさまれた、細長い土地です。駅前を横断する国道17号線で、高崎方へ向かいます。

 南下することしばし、お目当ての第四利根川橋梁が見えてきました。ここは上下線で形態が違うのが特徴。上り線は下路式トラス橋です。

 ここからでは写真は撮れないので、先へ進みます。
  

 道はほぼ下り坂で、とても楽です。

 ただ、覚悟していたとはいえ道幅が狭く、とても危険です。左写真は車列の途切れたときに撮影しましたが、交通量が多く、大型車がガンガン来るのです。

 3月に来た撮影地に到着。ガードレールの外に出て、自転車も出します。ふぅ、ここなら安全。あーあ、怖かった。

 右写真の左がブロンプトン号で、右がダホン号です。イギリス製とアメリカ製の、個性の違いが面白いですね。

 利根川に向かい、上流方向を見ると鉄橋が見えます。

 3月に来たときより、木々の緑が濃くなって雰囲気が変わりました。

 下流方向は右写真の通り。国道17号線は連続する隧道と落石覆いで守られています。道路建設も大変だったことでしょう。

 さて、背負ってきた三脚を立て、鉄橋に向けてカメラを構えます。

(211系4連 岩本〜津久田 2014.5.3)


 しばらくして、次の水上行きが来ました。

 ここでの撮影はなかなか大変です。なにせ、列車が隧道から飛び出すまで、まるで見えないのです。おおよその通過時刻はわかっているとはいえ、かなり緊張します。

 しかも、左側も木々に隠れるので、シャッターチャンスは限られています。まぁ、2ヵ月前に来て撮影したばかりなので、勝手はわかっていますが。

 見事、撮影成功。慣れたものです。今度も211系でした。

 ここからは下り列車しか撮れません。次の列車は1時間後です。かなり待ちますが、情報では次は115系とのこと。よし、今度は気合い入れて撮るぞ。

 さぁ皆さん、慣れた撮影場所での私の撮影テクニックをご覧ください。

 今度も、余裕で撮ってみせますよ。ふふっ。


 おお、そろそろ来るぞっ。

(115系6連 岩本〜津久田 2014.5.3)


 へっ!?





 ・・・・・・・・・・。


 せっかく、湘南色の115系が来たというのに…。

 ああ…。
 
 

 まぁ、こんなこともある。

 次は「SLみなかみ号」です。今後こそ失敗しないよう、気をつけなくては。

(D51-498+12系5連 岩本〜津久田 2014.5.3)


 まあ、今度は何とかなりました。

 それにしても、強烈な断崖です。こんなすごい光景の中をSLが走るのは、他にはあまりないのでは。

 落ち着いた塗装のトラス橋も、いいですね。模型のレイアウトなら鉄橋を目立たせようとして赤く塗りたくなってしまいますが、そうすると情景から浮き上がってしまいそうです。作るときは、気をつけようっと。



 さて、ここでの撮影は終了。

 再び自転車に乗った私たちは、国道を南下します。

 今度もほぼ下り坂なので、漕ぐ必要はなくとても楽ですが、相変わらずの道幅と交通量で、かなりのスリルがありました。

 次に狙うのは、先ほどの隧道を右側に抜けた先にある、第三利根川橋梁です。取り逃がした115系が、水上で折り返して帰ってくるところを撮ろうというわけです。

 利根川の右岸に延びる国道から外れ、左岸に渡ります。

(115系6連 津久田〜岩本 2014.5.3)


 先ほどと異なり開けた場所なので、走ってくるのがよく見えます。

 今度は大丈夫。

 長い6連でも、ちゃんと入ります。

 ここもよく見ると、背後の断崖がすごいですね。



 この後はまたブロンプトン号に乗り、渋川駅へ向かいます。

 大半は下り坂でしたが、一部に上り坂もあり、体力を必要としました。ブロンプトンのM3Rにはギアは付いていますが、その名の通り3段なので、ロードバイクのようなわけにはいかないのです。

 ダホン号はギアが7段あるので試しにそちらに乗ってもみましたが、ブロンプトンとあまり変わらない感じでした。



 渋川駅の手前で、また利根川を渡ります。右側には上越線が平行し、壮大な鉄橋が架かっています。第一利根川橋梁です。

(211系4連 渋川〜敷島 2014.5.3)


 昼食を済ませ、川沿いに三脚を立てます。いい撮影場所なのに、同業者は誰もいません。

 ここも3月に来たばかりなので、撮影は慣れたものです。

 さて次は、午前中に水上へ向かった「SLみなかみ号」が戻ってくるところを狙いましょう。

 かなり長時間待ちましたが、時刻表を眺めて過ごしました。すぐ近くにコンビニがあるので、買い物をして気分転換もできます。

 しばらく待っているうちに、年配の同業者の方が1人現れ、やがてもう1人増えました。

 さあ、いよいよ「SLみなかみ号」が来ます。

 あれ、いきなりぞろぞろと、カメラを持った人たちがやってきました。やはりSLが走るとなると、撮りたい人も多いのですね。

(D51-498+12系5連 渋川〜敷島 2014.5.3)


 夕方になり、光線が弱まってきましたが、何とかそれなりの写真が撮れました。

 側面がやや暗いけど、この時刻では仕方ないですね、
 
 三脚とカメラをしまい、さて撤収…ではありません。息子の発案で、今通り過ぎたSLを追うことにしたのです。どうやって追うのか、それはもちろん自転車です。

 上越線と並行する国道を走ります。さすがは国道、道幅が広く歩道も完備されているので、安心して走れます。段差や亀裂もほとんど無く、速度を上げても大丈夫です。

 ブロンプトン号もダホン号も、折りたたみ自転車ですがかなりの高速が出ます。

 問題は、この先上越線が左にカーブしているので、逆光になってしまうこと。線路の向こう側に出る必要があります。

 渋川駅を過ぎたところで、右折。上越線の下をくぐります。線路と並行する道路があるので、ここから撮りましょう。

 そろそろ列車が来ます。道路を高速で飛ばし、適当なところで停めてカメラを構えます。三脚を出す暇は無いので、手持ちで撮りましょう。

(D51-498+12系5連 渋川〜八木原 2014.5.3)


 ふぅ、無事間に合いました。
 
 道路沿いですから絵にはなりませんが、まぁこの撮影はおまけのようなもの。撮れて良かった、と思うことにしましょう。鉄橋でばかり撮った一日でしたから、少し変化が出て、その点でもいいかな。

 さて、カメラをしまって自転車に乗りましょう。渋川駅までは、ほんの一っ走りです。

 駅前で自転車をたたみ、輪行袋に入れます。うーん、比べてみるとダホン号はちょっと大きいかな。

 でも重さは同じくらい。息子は若いから、このくらいの荷物は問題なく持てます。

 さすがに疲れたので、夕食は豪華に…といきたいところですが、乗り継ぎ時間に余裕がなく、途中下車ができません。結局、駅のコンビニで購入した400円の弁当で済ませることに。今度旅に出たら、おいしいものを食べたいな。
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