小湊鐵道の鉄道遺産@ 実物鉄道へ 表紙へ
 2016年の1月19日から2月14日まで、JR総武線稲毛駅前にある「こみなと稲毛ビル」5階の「こみなと稲毛ギャラリー」にて、「SATOYAMAイズム!小湊鐵道のアートな楽しみ方」が開催されました。
 そこに展示されていたのは、小湊鐵道が所有する貴重な物品の数々。なかには「まさかこんな物が!」と、ビックリ仰天するような展示物もありました。
 鉄橋や機関庫などの構造物ではないものの、これらはまさに鉄道遺産でしょう。
 会場内は、フラッシュを使わなければ撮影可でしたので、驚きの画像をご覧ください。
 展示物が多かったので全2ページとし、このページは物品をご紹介します。
 2ページ目は写真や時刻表などの印刷物です。
 驚異の動画を撮影した画像も多数ありますが、これは別レポートとします。
       (写真は全て2016年2月6日撮影)

 まずはジャブ。
 小湊鐵道では21世紀の今なおサボが現役ですが、里見行きは無いので左上の物は使われていません。

 右上の「やまびこ号」は、初めて見ました。昔は子ども会の団体貸切なんてあったのですね。
 右下のサボも、現用の物とは左右が逆です。総の字も旧字体です。

 タブレット一式。
 左がカバンキャリアで、右が閉塞機です。
 JRではもう見ることができない物ですが、小湊鐵道では今なお現役。上総牛久〜里見間はタブレット閉塞なのです。なお、里見〜上総中野間はスタフ閉塞です。
 つまり小湊鐵道は、動態博物館のような存在なのですね。

 左は鉄道電話。開業時の物と思われますので、100年近く前に使われていたのでしょう。

 右は発雷信号。緊急時に列車を止めるための信号です。

 これらはさすがに現役ではなく、私は初めて見ました。

 左はライト。保線や点検用でしょうか。

 右は車内放送用と思われる受話器と、運転席のワイパーの基部です。廃車になった車輌から外した物なのでしょうが、かなり古そうです。どの車輌に付いていたのでしょうね。
 上段の中央、ラッパのような物は、昔のタイフォンです。これも廃車体から外した物でしょう。余談ですが、16番模型ではエコーモデルやアルモデルからパーツが出ています。
 
 えっ、大したことない展示物ばかりじゃないかって?

 とんでもない! 

 よく見てくださいよ。タイフォンの両脇に、さりげなく置かれている2つの円盤のような物。

 そうです。それらは…

 銘板に見えませんか!

 なんと、開業時にボールドウィンで新製した蒸機、1号機と2号機の銘板ではないですか!

 1号機と2号機は五井機関区に保存されていますが、銘板はレプリカです。本物は保管されていると聞いていましたが、これが実物なのですね。

 銘板は、まだありました!
 ギャラリーの奥、床の上に無造作に置かれていた銘板は、今はなきキハ41000形の物です。
 小湊鐵道のキハ41000は4輌あり、いずれも1950年に国鉄から払い下げられています。その時に、宇都宮の富士産業で改造した銘板です。
 新製時の銘板ではないものの、貴重な物であることに違いはありません。

 他にも、廃車体から外したとおぼしきスイッチ類や、使い込まれたカバン類も床の上に置かれています。
 この日はトークイベントがあって100名くらいの見学者がいましたが、これらにカメラを向けていたのは私ひとり。やはり床の上にただ置いただけでは、ありがたみが無いのでしょうね。
 きれいな布を敷いたテーブル上に置き、解説を付けると、普通の人にも価値が伝わると思うのですが。

 駅や詰所などで使われていた道具類です。
 いずれも、使い込まれた骨董品ばかり。算盤なんて、昔の駅には必ずありましたよね。
 左下は、切符売り場で使われていたと思われるハンコ類です。定期券や回数券は、これを押して作っていたのでしょう。思えば、私が高校生だった頃の定期券は、ハンコを押した手作り品でした。中には、「払い戻し原券」「車内補充券」「國鉄」といったハンコもあります。
 下の画像は、切符入れですね。各種の切符を行き先別に整理して入れていた物です。その手前に置いてある白いファイルの中には、昔の硬券がたくさん入っていました。

 これも初見ですが、天候の悪いときに使っていた物ですね。字体から、相当な年代物だということがわかります。

 会場入り口では、グッズ類の販売もありました。すでに持っている物が大半でしたが、新作もありましたので、買いました。「里山トロッコ・クッキー」です。600円でした。

 さて、最初に記したとおり、次ページは印刷物編です。
 
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