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(中央前橋 2009.1.4)


 一口に始発駅と言ってもいろいろなタイプがありますが、ここで取り上げるのは地方私鉄の、独立した起点です。
 いずれも小さいながらも独自の駅本屋を持ち、狭くて短いホームがあって、レイアウト向きです。
 私のレイアウトの始発駅も、そうした設定になっています。
弘南鉄道大鰐線・中央弘前

(2010.3.29)


 戦後に開業した比較的新しい路線であり、開業時から電化されていたこともあって、棒線にホーム一面の簡素な始発駅です。
 でも、川に沿ったこじんまりとした駅は、味わい深いものがあります。趣味人にとっても、レールがたくさんあればいい、というものではないのです。
 緩やかなカーブを描く川や、微妙に歪んだホーム上屋など、興味は尽きません。
 また、レイアウトでもジオラマでも、この規模なら簡単に作れることでしょう。

(2010.3.29)



 実物誌などでは、「地方の古いスーパーのような」と形容される、独特の駅本屋です。中にはラーメン屋とたい焼き屋が併設されているのも、いかにも地方私鉄です。
 周辺はゴチャゴチャした市街地で、これはこれで情緒があります。
 JRの弘前駅からは、1qくらい離れています。

十和田観光電鉄・三沢

(2010.3.28)


 こちらも独特の駅本屋です。
 内部にはそば屋が併設されており、かつて2階には数件の店舗が入っていたそうです。
 細長い建物の奥が改札口。その先は島式ホームになっています。

(2010.3.28)



 かつて初めて訪れた頃と比べても、車輌が新しくなっただけで、雰囲気はさほど変わっていません。
 右奥が、JR三沢駅です。
 その昔、貨物営業をしていた時代は、この写真のかなり手前で右側に連絡線が伸びていました。

北陸鉄道浅野川線・北鉄金沢

(1999.8.22)



 北陸鉄道浅野川線の始発駅です。
 現在は近代的な地下駅になりましたが、かつては北陸本線の金沢駅前に、1面2線の小さな駅がありました。簡素な駅本屋を抜けると狭いホームがある、地方電化私鉄の典型的な始発駅でした。
熊本電気鉄道・上熊本

(2008.11.1)


 かつては側線や国鉄との連絡線もあった始発駅。現在は棒線化され、狭い片面ホームのみとなっています。

(2008.11.1)



 右側のガランとした駐車場が、何とも間延びした感じです。やはり、レールを外した跡というものは、どこか不自然さが漂います。
 模型化するならいっそ、ここに建物を並べた方が良さそうです。
大井川鉄道・金谷

(2009.3.27)


 ここもかつては左側に機回し線があったのですが、現在は棒線化されています。
 観光客が多いのに狭いホームは、やはり地方私鉄らしさが強く感じられます。

いすみ鉄道・大原

(2010.8.1)


 JR大原駅の線路配置は、2面3線です。
 いすみ鉄道が国鉄木原線だった頃は、本屋側の1番線から発着していました。
 第三セクター化された際、独自のホームとささやかな駅本屋が新設され、現在に至ります。ちなみにこの場所は、国鉄時代は貨物側線でした。
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