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2017.9.18更新 |
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(奥大井湖上 2016.8.21)
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鉄道模型のレイアウトで、実感的に作るのが意外と難しいのが駅です。
実物をきちんと観察し、念入りに設計しないと不自然になります。
でも、実物でも「何だこりゃ」と首をかしげたくなるような、変な駅があります。
左写真の奥大井湖上駅は、ダムに架かる長大な鉄橋を渡った先にあります。しかも、鉄橋に併設された細い通路を通っていくのです。
実物はモデルより奇なり。
これは変だと思える駅を、いくつかご紹介します。
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上越線・土合 |
(2015.12.13) |
↑左端が旧通過線で今の本線。右が旧ホームです。
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上越線の土合駅は、「日本一のモグラ駅」として有名です。
上りホームは地上にありますが、複線化により後から造られた下りホームは、長大な新清水トンネルの中にあります。
地下鉄で地上が遠い駅は多々あれど、地上を走る鉄道でこれほど地上に出るのが大変な駅はありません。
かつて、上越線は特急や急行がたくさん走る大幹線でした。
でも上越新幹線開業後は地味な路線となり、特に県境の水上〜越後湯沢間は普通列車が1日5往復と、貨物列車が走るのみとなっています。
下りホームは通過線を備えていましたが、優等列車の全滅した今は不要となり、ホームに面した副本線を撤去してそこに新ホームを作っています。
昔は大勢の登山客で賑わった駅ですから、全体的にゆったりとした造りです。乗客のほとんどいない今は、過剰な設備となってしまいましたが。
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↑こちらが本来のホーム。簡素な待合室があります。
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↑旧ホームは幅が広く、長大です。かつての栄華が偲ばれます。
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↑地上に出るための階段。これも幅が広いですね。
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下りホームから改札口に向かうには、この階段を上らなくてはなりません。
実に、462段もあります。
途中には、休憩のための木製ベンチもあるのがご愛嬌。
ようやく上り終えた後にも、通路の先に24段の階段が待っていて、結構ハードです。
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↑薄暗い階段はちょっと不気味。人影はほとんどありません。
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↑ようやく階段終了。長かった。
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↑広い通路の先にある改札口。ラッチの数も多く、大都市の駅みたいです。
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↑とても立派な駅本屋。昔を賑わったのでしょうね。今では無人駅ですが。
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↑駅前はご覧の通り。建物は廃屋。ほぼ、秘境駅です。
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↑上りホームは地上にあります。以前は列車交換もできました。
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大井川鐵道井川線・奥大井湖上 |
(2016.8.21) |
↑ホームの先、鉄橋を渡った対岸の断崖を降りてくるのが駅前通りです。
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大井川鐵道井川線の奥大井湖上駅は、ダムに突き出した半島状の地形にあります。
皆様もご存じの通り、ダム建設により水没した旧線を付け替えた際、観光用に設置された駅です。だから、駅周辺は全くの無人地帯。3方はダムで、その先は断崖です。まさに陸の孤島。
駅へ行く車道はなく、2方向からの徒歩道があるのみです。
1つはその半島の付け根部分から先端部へ至る道。
もう1つはダム湖畔の県道から脇道へそれ、急坂を下りて隧道の上へ出て、そこから鉄橋に併設された狭い通路を渡っていく道です。
私が使ったのは、後者の道。まず駅に着くまでが一苦労でした。登山道のような狭い道を下り、さらに急傾斜の階段を下ります。
鉄橋上は水面からかなり高く、高所恐怖症の方にはお勧めできません。
半島の先端部は狭いため、ホームのうち地上にあるのは一部で、大半は鉄橋上にあります。
むろん無人駅ですが、一応は観光地ですので風情はありません。
でも豊富な自然と雄大な地形、湖畔を取り巻く廃線跡を十分楽しめます。
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↑県道から降りる脇道は、この看板が目印です。
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↑手すりはあるものの、狭い山道です。
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↑途中から急な階段に変わり、延々と続きます。
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↑階段の真下に鉄橋が見えます。左側の通路を歩くわけです。
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↑計画時は保守用通路だったそうで、狭くて結構怖い通路です。
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↑列車が来ました。隧道上に今降りてきた階段が見えます。
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↑ホーム反対側より下り列車を撮影。左下に旧線の鉄橋が見えます。
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↑ホーム上は簡素な待合室のみ。
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↑鐘の上の文字は「風の忘れもの」 恥ずかしけど観光地だから仕方ないか。
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↑ホーム上からレールの残る旧線がよく見えます。正面にはガーダー橋があります。
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↑千頭方の廃線跡。こんなに廃線跡がよく見える駅も、珍しいのでは。
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↑ホーム裏の高台にはコテージ状の休憩所があります。
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↑この部分のホームは鉄橋上にあります。
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