弘南鉄道黒石線 実物鉄道へ

(キハ2100形 川部 1996.8.15)


 国鉄黒石線を、1984年に弘南鉄道が引き継いだ路線です。
 古くからの町と、離れた所を通ってしまった国鉄線とを結ぶために建設された、短距離鉄道の典型でした。
 全線6.2kmで、途中にはホーム一本の無人駅が一つあるだけ。私のレイアウト「上総鉄道」の設定と、ほぼ同じです。
 かつてはこうした短路線が、全国各地にありました。

(キハ2100形 黒石 1996.8.15)


 主力のキハ2100形は同和鉱業小坂鉄道から譲り受けた気動車で、2105と2107の2輌が在籍していました。
 車体はいわゆる日車標準型で、窓の大きい好感の持てるスタイルです。電車も含め、地方私鉄には準同型車がたくさんいました。
 機関はDMH17Hで、性能は平凡でした。

(キハ22-30 黒石 1996.8.15)


 国鉄線から転換された当初は、キハ22を3輌払い下げてもらって運行していました。
 塗装が弘南色に変更された他、ワンマン化改造もされていました。
 上記の2輌が入線してからも、左写真のキハ22-30だけは予備車として残っていました。でも1運用のみの短路線ですから、動くことはほとんど無かったようです。

 この一年半後、黒石線は廃止されました。
 訪問時には既に乗客が非常に少なくなっていたのでやむを得なかったのでしょうが、キハ2100形は転入してから3年程しか使われなかったのです。
上へ
inserted by FC2 system