富山ライトレール 実物鉄道へ

(TLR0606AB 富山駅北 2009.8.11)


 JR富山港線をLRT化した路線です。
 2006年4月に開業し、「ポートラム」という愛称で呼ばれています。
 普通鉄道をLRTにしたのも特異ですが、富山駅近くにはわざわざ路面区間の新線を建設しています。
 高度経済成長期以降、路面電車を廃止し自動車化することが進歩だという大いなる誤解が跋扈していた日本の社会へ、そうではないのだという貴重な一石を投じた実例です。
 この試みは、「中心市街地の再生」「バリアフリーの公共交通機関」「パーク&ライドの実践」「二酸化炭素排出量の削減」等々、都市の抱える諸課題への極めて優れた回答だといえるでしょう。

 

(TLR0606AB 富山駅北 2009.8.11)


 富山港線時代と打って変わって、超低床車が15分ヘッドで運行され、とても便利。日中でもかなりの乗客があります。
 電車は静かで快適。窓も大きく、申し分ありません。

(TLR0606AB 岩瀬浜 2009.8.11)


 現存する普通鉄道の中には、富山ライトレールのようにLRT化した方が良さそうな路線が多々あります。都市部の貨物線の中にも、転用できそうな路線が思い浮かびます。
 また、新規に建設するべき路線も、いろいろ考えられます。地下鉄や高架鉄道に比べて投資額がケタ違いに少なく、バリアフリーの面からもフリークエンシーの面からも優れているので、人口減少が進む日本でも新たに必要な交通機関なのです。
 すでにいくつかの計画が発表されていますが、その他にも「幕張〜海浜幕張」などはすぐにでも必要で、十分採算が取れそうです。
 富山ライトレールに乗ると、地方はともかく都市部では、自動車依存の現状から早く脱却すべきだと強く感じるのです。
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