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2013.12.25

(キハ40−401 石狩当別)


 3日目はホテルで朝食を済ませ、札幌駅まで歩きます。天候は悪く、雪が舞っています。
 今日からは、「北海道&東日本パス」を使った安上がりの旅です。
 ちょうど到着した「カシオペア」を眺めてから、札沼線に乗車。
 駅では「学園都市線」と呼ばれ、乗ったのは731系電車の3連。乗客は多く、高架橋をひたすら走り、すっかり通勤路線です。
 731系は3扉ロングシートのステンレスカーで、JR東日本の701系に乗っているような感じがします。写真を撮る気にもなれません。
 私たちは石狩当別で下車。電化区間はもう1駅ありますが、ここから出るキハ40に乗るのです。
 キハ40はもう来ていましたが、発車まで40分近く待ちました。キハ40は、エンジンを強力な物に載せ替えた400番台。豪雪地帯なので、非力なオリジナル車では無理なわけです。
 以前は、キハ58を両運化したキハ53が走っていました。
 側面のサボは、「学園都市線」です。
 やがて上り列車が到着。キハ40−402です。乗客を降ろすと、札幌方面に回送されていきます。給油のためでしょうが、なんだか無駄ですね。
 こちらの401は、座席が半分くらい埋まった状態で発車。、雪原の中をのんびり走り、やがて山間に入ります。札沼線に乗るのは実は初めてなのですが、平地をひたすら走るイメージを持っていたので、ちょっと意外でした。
 途中駅で乗客は乗らず、減る一方です。
 やがて乗客は我々2人のみになり、貸切列車となって走り続けます。何だか、とても贅沢な気分です。
 12時37分定刻に、終点の新十津川着。
 本来は石狩沼田までの路線で、部分廃止されてここが終点となりました。ホーム1面の無人駅です。
 ここまで来る列車は、1日3本のみ。しかも時刻は右の通り。「乗れるもんなら乗ってみろ」と、挑戦されているようなダイヤ設定です。これが今まで、札沼線に乗る機会の無かった理由です。
 沿線に車輌基地がなく、積雪地なので駅で駐泊する運用も組めず、毎朝札幌から回送してくるのでこうなってしまうのでしょう。
 それにしても、もう少し何とかならないものでしょうか。ただでさえ沿線人口が少ないのに、ダイヤがこれでは…。
 駅本屋は、かなりしっかりした造りです。昔は有人駅だったのでしょう。
 駅前は住宅や倉庫のみで、商店は見あたりません。そもそも、非電化区間の沿線に商店はほとんど無かったのですが。
 ここから直線距離1kmほどのところに、函館本線の深川駅があります。歩いていくことも考えましたが、列車の接続があまりに悪いので、今きた列車で折り返すことにします。
 ホームから石狩沼田方向を撮ったのが、左写真。線路の行く手には住宅が建ち並び、この区間の復活があり得ないことを示しています。
 折り返し列車の乗客は、やはり我々のみ。
 我々が乗らなかったら、乗客ゼロで往復していたわけです。この区間は、よく廃止されないものです。

 車内には、JR北海道の社員の方が1人。防雪林の現状を点検するために乗車しているそうです。我々の旅行の目的を話すと、「わざわざ、ヨンマルに乗りに来てくれたんだね」と、喜んでくださいました。
 石狩当別まで戻り、733系電車の3連に乗ります。途中で、キハ40−402が回送で戻って来るのとすれ違いました。
 札幌に戻ってから、遅い昼食です。やはりラーメンにしようということになり、駅前のビル内にあるラーメン共和国へ。ここは有名店の集まりです。
 みそラーメンを食べ、小休止します。
 夜は急行「はまなす」の切符を取ってあるのですが、発車時刻までは相当時間があります。そこで、函館本線で小樽方面へ往復することにしました。
 まず電車に乗って小樽へ行きます。ここからは非電化区間なので、気動車に乗り換えます。キハ40かと思っていたら、キハ150でした。冬場は積雪があるので、150になるのだそうです。通称「山線」というだけあり、かなりの勾配を上っていきます。
 倶知安で反対ホームのキハ150に乗り換え、小樽から721系電車に乗って札幌へ戻りました。
 喫茶店で軽食を食べ、ホームへ出ます。入線した「はまなす」の隣を、キハ40の2連が回送で通ります。札沼線で走っていた2輌でした。
 「はまなす」は14系座席車と24系25形寝台車の混結です。通常はそれぞれ5輌と2輌ですが、年末とあって本日は7輌と3輌で、計10輌。最大で12輌編成となる日もあります。
 私たちが乗車したのは4号車の「カーペットカー」でした。床が固いという話は聞いていて、確かにその通りだったのですが、座席車と違って横になれるのはありがたいことです。
 「北海道&東日本パス」で乗車でき、寝台利用金不要ですから、庶民の味方ですね。
 客車はくたびれていましたが、この列車は無くさないでほしいものです。
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